テリーマザーファッカー虎

新世紀エヴァンゲリオンのテリーマザーファッカー虎のレビュー・感想・評価

新世紀エヴァンゲリオン(1995年製作のアニメ)
4.5
言わずと知れた日本のアニメーション並びにポップカルチャーのエポックメイキング的作品。

哲学的で内省的な作品というイメージがあったのですが、ワンクール目(特にアスカ登場以降は)は普通にロボットアニメしていてビックリしました。
『トップをねらえ』にも通ずる熱血要素もありつつスタイリッシュな演出で見せていくのは普通に面白かった。
ラスト3話はパブリックイメージ通りの作風になっていくので退屈になっていくんですけどそれまでは素晴らしかった。

『シンゴジラ』などを経て見ると色々と合点がいくものがあったり、『ウルトラマンティガ』や『平成ガメラシリーズ』などの同時代性を感じたり。
あとは後の特撮やSFのサンプリング元としての強度も感じました。

『ウルトラセブン』を中心に実相寺演出に影響を受けた実験映画的演出をアニメーションならではの手法で表現しているのはやっぱり感動したし、第9話の樋口真嗣監督の絵コンテによるアクションシーンなど特撮的文脈で見ても非常に楽しい場面があって良かった。

有名なあのラストも物語的な回収は全くされてないもののメッセージはしっかり伝わったし、流れで見たら思ったより悪くなかった。