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五月の青春のg1nnyのレビュー・感想・評価

五月の青春(2021年製作のドラマ)
5.0
脚本のイ作家のインタビュー

「他人の悲しみを労わる最も誠実な方法は、『あなたの悲しみを知っている』と深く共感してあげることだと思う」

「ドラマは他人の人生を間接的に経験する媒体なので、視聴者たちが我々の作品を通じてその悲しみに共感し、残された方々に温かい手を差し伸べられたらという気持ちが大きかった」

「今も“満ち潮の人生”に耐えているもう一人のヒテたちが悲しみに暮れることなく、人生を泳ぎ続けることを、心から応援し祈っている」

「作品に共感してともに涙を流してくださった視聴者の皆さんの気持ちが、今を生きている数多くのヒテに、“答え”のように届くことを心から願っている」


実際の事件を題材にした作品をみたとき、知ることができて良かったと思うとともに、その悲劇性に涙し、感動物語として消化してしまうことに罪悪感のようなものを感じていた。
けれど、イ作家の言葉を読んで、事件を間接的にでも追体験することで得られた感情を「共感」に使うことに意義があるのだと、ひとつの答えを得たような気がした。
作品に込められた深い想いと祈りに心を打たれる。
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