はんそく負け

秘密戦隊ゴレンジャーのはんそく負けのレビュー・感想・評価

秘密戦隊ゴレンジャー(1977年製作のドラマ)
3.5
回によってバラツキはあるが、概ねアカ・モモ・ミドと、アオ・キの二部隊に分かれて行動しており、少なくともアカとアオは基本的に別働隊である。それがいい。つまり全員揃うのはラストの対決に絞られるわけで、だから否応なしに盛り上がる。ドコドンドコドン…と太鼓と共に揃うのめっちゃアガるよね。
また、それはつまりアカとアオが大体同じ格になっているということでもある。若干アカの方が格上ではあるが、アオの実力も担保されていて、ベジータじゃないけど、味方にそれくらいのキャラがいるのって引き締まるじゃないすか。
お話はシリアス寄りの上正脚本と、砕けた曽田脚本のバランスが絶妙。個人的には序盤と終盤のハード路線が好みだったりもするが、曽田脚本のギャグスゴすぎてなんども声出して笑った。演出もその辺完全に理解してやってるからエライ。しかし大幹部と総統を1話でやっつけてしまう最終回にはちょっとガックシ。連話でじっくり見たかったよねえ。
あと文句ついでに。キレンジャーの交代よりも何の説明もなく総司令不在の時期が結構長くあったの、良くないと思った。そういう引き継ぎみたいなものが、この作品は結構雑。まぁアクシデントかもしれんので、あんまり強くは出れんが。
ベストは23話「みどりの空中戦!怪飛行船の最期」。一番脂が乗ってたのはテムジン将軍編かなぁ。鳴り物入りで登場したテムジン将軍大活躍のアトランティス編完結回。航空戦スペクタクルかつ変形の戦争映画になっていて、反戦というイデオロギーが垣間見える。空襲警報のリアリティたるや…。教育番組としての側面も見えて素晴らしいと思う。演出は山田稔。