日本の入官庁は難民申請の理由として「紛争」を認めていないため、難民認定のハードルが高く、現在日本が積極的に支援しているウクライナから逃れてきた人たちも｢避難民｣であって、｢難民｣としては認められないらしい。｢避難民｣と｢難民｣が最も大きく違うのは、①定住が認められ、永住許可の要件が緩和される、②年金や児童扶養手当、健康保険などを日本人と同じ条件で受けることが可能、という点だそうだ。
では何故｢紛争｣を理由として認めないのか？先進国の中で、日本の難民認定数が圧倒的に少ないのは何故なのか？現状のままでいいのか？等を調べて考えることを迫られる映画だった。
身近なところでは、最低限、コンビニで彼女に悪気なく声をかける、あのおばあさんのようなことは言わないようにしなければと自戒した。
サーリャ役の嵐莉奈さんと、お父さん役、妹役、弟役の方々は、本物のご家族だとのこと。実際にはドラマの中と違って、みんなで幸せに暮らしていらっしゃるのだろうと思うと辛い気持ちが少しだけ救われた気がした。お父さんの話し方、柔らかくてとても感じがよい。池脇千鶴、もうこんなに大きい子供がいる役を演じるようになったのかと驚いた。奥平大兼さん、等身大の演技でよかったのでは。
