うめまつ

星降る夜にのうめまつのレビュー・感想・評価

星降る夜に(2023年製作のドラマ)
3.8
初回の冒頭から、初対面の相手に許可なくキスする性犯罪シーンが〜星空の下のロマンチックな恋の始まり〜みたいに描かれていて恐怖でしかなかった。さらに鈍臭い医者を表現するのに採尿ひっくり返して被ったりしてあまりにも古臭い演出に辟易したけど、見終わってみたら(その他にも気になる演出は多々あったけど)様々な立場から喪失と向き合う人々の姿を真摯に描いたドラマだった。

ムロツヨシの異質感も凄かったけど、深夜先生ことディーンフジオカの天然新人産婦人科医という奇妙な役柄は、全然リアルではないけど意外にも似合っていた。妻子を亡くした膨大な悲しみを受け止めきれずに、時間のエアポケットに落ちてしまったような雰囲気を漂わせていた。(しかも妻は安達祐実である。美し過ぎないか?)聾唖者の一星が全然可哀想に描かれてなくて、耳が聴こえないことを物語上特別視する事もなく生き生きと手話でマシンガントークしてるのも良かった。吉高由里子は相変わらず10歳差を物ともせず可愛かったし、8話で深夜先生を励まそうとして失敗して「ちっっっがうの」ってなるとこ、彼女の持ち味が最大限出てて好きだった。
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