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モアザンワーズ/More Than WordsのIPPOのレビュー・感想・評価

モアザンワーズ/More Than Words(2022年製作のドラマ)
4.1
PrimeVideoオリジナルでこんな魅力的な作品が生まれるとは。「京都」とイケてる音楽多用の群像劇。

◼️演出が響く
1話1話が本当に丁寧。フェーズごとに主題歌が変わる仕掛けも面白い。ちなみに大トリはくるり。長回しを敢えて多用するカメラワークも秀逸。

◼️きちんとトリプル主演が成立
ミエコ、まっきー、エイジ3人の誰が中心という事はなく、3人の感情がこの作品の主役であり正解で。安直な漫画実写にせずに、物凄く工夫をして3人の主人公モノとして映像化したことを感じる。
モデル出身の中川大輔はこんなに繊細に演技が出来る逸材だったとは。も少し彼のエイジの演技を見続けたかった。

褒めまくりましたが、好き嫌いは別れる内容かな。ミニシアター系の邦画が好きな人は好むかも。
大森南朋、上白石萌歌、斉藤工を脇役で出しちゃうのもなんだかすごいっす。

◼️ストーリー
フリーターのエイジ(中川大輔)は自分がゲイと最近自覚したばかり。自分の本当の心を探し始めている中、バイト先に入ってきた天真爛漫な高校生マキオ(青木柚)に惹かれていく。そんな2人が幸せになることを祈りながら2人のそばに寄り添うちょっと孤独な女子高生のミエコ(藤野涼子)。3人のあたたかく、そして痛くもある10年間が始まる…。

◼️総括
同性、異性関係なく、人が惹かれ合う様、孤独を丁寧に描いている良作。設定が突飛過ぎで生命倫理にすら触れてしまうのだが観る側に色んな感情を抱かせるのもこのストーリー上では大事なのかなと。あと、EXITの兼近が8話から登場するのだが、なんでこいつやねん、ちゃんと俳優にしてやと思うのだが、意外にも演技が上手いし声も良かった。ちなみに1〜4話【青春編】、5〜7話【人生の分岐点編】、8〜10話【その後編】と3パートに分けて見ると良いかも。
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