過去を語るのは人間だからどうしても見えていないものや見えすぎているものがあって、ましてや当事者がまだ生きている場合正しさなんてあってないようなものと思う、ただあの時何があったのかその事実をこのタイミングでこういう形で世に出してくれた制作陣には尊敬の念しかない(Netflix万歳という訳ではない)
当時も今も無知で思慮の浅いわたしには毎話、というか毎シーンしんどいものがあったけど、それだけ当時大人に守られ、その後も自分の居合わせた場所や社会に守られてたんだと実感する
このドラマを観た後も現場にいた人たちのことを想像することなんかできない、あんな場面で踏ん張って人を、地域を、社会を、日本を守った人たちがいるだなんて、想像できない、どうしてできたんだろう、どうしてそんな風に追い込まれてしまったんだろう、どうしたら良かったのか、どうするべきだったのか、どうすることができたのか、何も分からない、多分分かる人は多くない、皆んなが少しずつ時間を取りながら当時のことを知って皆んなで少しずつ考えていくべきことなんだろう
最初に書いた通り過去を語るのは人なので、悪者が登場して二項対立になったり、偏った見方による展開が続いたりしちゃいがちな気がするんだけど、そしてこのドラマにおいてもきっとどこかにそれはあるんだろうけど、でも観てて政府・東電・メディアどれかが絶対悪というような描かれ方はしてなかった、それもどんなにすごいことだろう
「東電が悪い」「政府がバカなんだ」「メディアも悪い」そんな言葉ここ12年で何回聞いたか分からない、でも多分そんな話じゃないんだろうと思う、ただ起きてしまった、日本を皆んなで必死に守った、その間で無駄なことがあったり回り道せざるを得なかったり理不尽なことも多分いっぱいあったんだろうけど、事実として言えることは事故がありそれを最小限に留めたということなんだろう
わたしが生きてる間にどれだけ研究や処理が進むだろうか、無力ながら多方面のニュースや知らせに耳を傾けることは人生をかけてし続けたい、こんな一個人にそう思わせてくれるとても良いドラマだった
