あまのうずめ

落日のあまのうずめのレビュー・感想・評価

落日(2023年製作のドラマ)
3.4
長谷部香の初監督作「1時間前」が国際映画祭で作品賞を獲り、香は甲斐真尋に次作に脚本を書いてくれないかと声をかける。真尋は大物脚本家の下でアシスタントをしていて、自分の作品は1本だけだったが、同じ笹塚町出身で書いたドラマのラストシーンが好きになったことで真尋を選んでいた。香は妹を刺殺し放火で両親を殺した死刑囚の立石リキトの物語を撮りたいと話した。


▶︎香が手掛けようとする事件がやがて真尋にも繋がって行き、香にも関係して行く。リキトの事件の背景は如何にも湊かなえらしい展開で、今作は香と真尋の知らないを知ることについて描かれている。

ラストの北川景子の演出が抜群で、それに応えた北川景子を少し見直す作品となった。
重くのしかかる様な演出と照明がストーリーを際立たせていて、真尋のダサさも師匠の大石との対比となる良い設定だったと思う。

そして内田英治監督の映画が生きる力になるという思いもずしりと伝わって来た。