山中の一軒家で繰り広げられる会話劇。登場人物は3人。主人公の青年ウェーン、ウェーンの母、その親友イン。BLだと思って見たら何かちょっと違った。1話の出会いはBLそのもので、5話くらいまでは今にもBLルートに行きそうだったんだけど…。BLという先入観がなければいいドラマだったかもしれない。会話劇そのものは良かった。
～～ここからネタバレ～～
ウェーンの亡くなった父親とインは、実はお互い好き同士だったんだけど、結ばれないまま、ウェーンの父は死んでしまった。幼くして父を失い喪失感を抱えていたウェーンは、インと偶然出会って恋に落ちた。インのほうも、父親そっくりのウェーンに一目で惹かれた。でもウェーンの母親はそんな2人を応援することは到底できない、どうなるのか!?みたいな話。
倫理的にどうなのかなっていう関係性ではある。でもそんな現実的諸問題を吹っ飛ばしてラブラブハピエンになってしまうのがBLだし、主演俳優さんたちのケミストリーもかなりあったと思う。だから、終盤BLルートを外れて現実エンドになっちゃったのはちょっと残念だった。それでも、再現ドラマを一切使わない緊迫感のある会話劇は、少し冗長なところもあったかもしれないけど、見応えがあった。
ウェーンの母はドラマ監督で、並み居るBL勢を押しのけて最優秀賞をもらうというエピソードもあり、BLがもてはやされる昨今の風潮に一言物申したい制作側の意図も感じた。
