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ガリレオ(第2シーズン)のmatchypotterのレビュー・感想・評価

ガリレオ(第2シーズン)(2013年製作のドラマ)
4.0
『沈黙のパレード』のためにと思い、過去作、TVドラマを観直そうと思い立って始めたが、、、。

結果、『真夏の方程式』→『沈黙のパレード』→TVシーズン1→SPTVドラマ『0』→TVシーズン2。

『容疑者X〜』はすでにレビュー済みなのでそれは置いておくとして、、、映画とTVの流れがテレコになってしまった。

でも、これはこれで先に映画でその先を観て過去に遡る流れ。
まさに、“起きてる事実”を“再び検証”し、“実証”するスタイル。
そう、天才物理学者、“変人ガリレオ”の、論理的考察、実験と証明の“湯川式”、なのだ。

、、、と無理矢理、正当化。

このTVシーズン2は、刑事内海、柴咲コウが海外研修に行ってしまうから湯川との捜査協力の“ツテ”を彼女から引き継ぐところから始まる。

本来の物理学者的見地で行けば湯川からすれば“引き継ぎ”など迷惑この上ないことだが、そんな事お構いなしで内海の後任がやってくる。

刑事岸谷、吉高由里子。
科学的な頭を持たず、感情的な内海に輪をかけたようなヤツ。
さらにエリート面してお高く、偉そうな上から目線と、ぶっきらぼうな物言い。
内海と湯川の相性よりもさらに噛み合わないコンビの誕生。

内海との引き継ぎの時も、柴咲コウからは湯川とのこれまでの過去を経ている貫禄というか、あの“変人”との付かず離れず、言葉で言わずとも知れてる距離感を掴んでることが窺える。

その辺が、時を経たシーズン2ならではの演出があり、見どころ。刑事内海の成長と、後輩への“察し”がとても心地よい。

そこにノコノコやってきて、再び新たな、且つ、強烈な摩擦を生むパワフルな刑事岸谷。
やっぱり既定路線で湯川との摩擦が尋常ではない。

このシーズン2は内海と湯川のさらにその先を観たいと思うところが大きいので、それが最初にないことを知り、新参者の岸谷がさらに場を荒らすので、正直、最初は拒絶反応っぽい感情が芽生える。

しかし、やや強引に上から来る岸谷と、そうはいってもやっぱりマイペースと明晰な推理を貫く湯川とのコンビが、徐々にだけど、新たなバディ感を産んでいく。

事件のネタもシーズン1は都市伝説や七不思議みたいなネタが多かったが、シーズン2は現実的な科学に基づく事件性やサスペンス、人間ドラマをやや色濃く描く。

だから、推理ドラマとして前シーズンよりも地に足がついてるような印象がある。
SFっぽい“あり得ない”感が、ある意味現実味を帯びている。

そういう意味では、色んなものがリアルに感じる。

「あり得ない?」から始まり「実に面白い」となり、「さっぱりわからない」からの、落書きがあって、「僕は犯人は誰か、その動機は何か、にはまったく興味ない」から、なんやかんやと事件を紐解いてしまう彼のお家芸は健在。

その“変人ガリレオ”の特性と展開はここまでに何度も書いたから割愛するとして、このシーズン2はその定番フォーマットで絶対的な安心感と確実性を作り、刑事岸谷がより強くそれを壊しにかかりながら、彼女もまた“変人ガリレオ”とのバディ関係にズルズルはまっていく気持ちの良さも兼ね揃える。

渡辺いっけい、万年助手。
散々揶揄されまくって、邪魔者扱いされ、なんだかんだととんでもないメンタルの持ち主。
最後の方は“栗ちゃん”とか呼ばれてて、やはりこのTVシリーズには欠かせない箸休め的なキャラが堪らない。

実は結構シーズン1よりも難解で、重厚な事件性があるので、この“栗ちゃん”や、岸谷の先輩の澤部のコミカルな存在が意外と心地良い。
その辺りはさすが、フジテレビ。

やっぱりこのシリーズはどこからどこを切り取って観ても「実におもしろい」名作シリーズ。

これでほぼほぼ『ガリレオ』、観終えた。
次は少し間を置きつつ、今度は間に合うように『Dr.コトー』、、、、に行きたい、、、な。


F:1870
M:9541
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