20200321追記
DVDを買った。
特典を見て、読んで、この作品は原作・脚本家・演出・照明・撮影…すべてのスタッフが意志を持って作り上げたものなのだと思った。脚本が特に良いと思っていたが、あれは古沢良太の力というよりは、当時の現場すべての力だったんだろう。NHKでなければできなかっただろう。この作品に関われた人は幸せなんだろうなあ。人間、大事なのはどこにいるのか、どこに生まれたのかだと、ここでも思う。
特典ブックレットの制作陣のコメント、原作者の用語解説、いずれも読み応えがあって、これだけの面白さにはそれなりの労力が払われているのだと納得した。
未公開シーン集が少し収録されているが、本編を補完するようなことはなく、あーこれはいらんわ、蛇足蛇足、というのが一発で分かるので、やはり必要十分な編集を吟味してやったのだなと思った。
映画『KT』に近いかなー。テレビドラマだけど、周り暗くして集中して映画のように見ないとついていけない。初見では100%は分からない。一度映画館で見てみたいと思う。
見直してみてクローズアップの質の高さに気付いた。石田ゆり子は10年顔変わってない…
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一番好きなテレビドラマを挙げるとしたら結局これだな、と最近改めて思った。
今となっては、住本何結婚してんだよ…家のこと奥貫薫に丸投げしてるくせに色々偉そうなこと言ってんじゃねえよ…とか、
昨今の政治家のあまりにも腐って頭悪くてグダグダなのを見ると、登場人物がシリアスに頑張ってるのがアホらしく見えるとか
(早く日本にも次期総理と期待される女性の官房長官が誕生してほしいもんだ。まあ男臭いドラマだという気はするな…世界は、こんな深刻な雰囲気は必要ないような、もっと平和な場所になれるはずだ。結局何か危機というのは大方人災で、つまらん権力争いでしかない)
あるけど、それでも。
脚本、演出、劇伴、すべてに抜かりがなく、見ていて落ち着く。
こんなに暗いものが大好きというのはどうなのか、と思うときもあったけど、もう私は暗い奴ということでもまったくかまわない。