このレビューはネタバレを含みます
定期的に観返したくなるドラマ。
何度観ても、激しく胸を打たれる。
家庭環境が全て、とは言わないが、人格形成においてかなり大きな影響を及ぼすものだよなあと改めて思う。
幼少期の飢えって、強く脳裏に焼き付くもので。その飢えの対象はお金であったり、愛であったり。大人になっても、執着してしまうものなのよね。一種の呪いのようなもの。
その呪縛から解き放たれて真っ当な人生を歩むことができる人もいれば、できない人もいる。
それは本人の努力だけではどうしようもない部分もあるんじゃないかな。運、というか、出逢った人にもよると思う。
風太郎が犯した罪は決して許されるものではないが、同情を禁じ得ないというのもまた素直な感想である。
綺麗事では語れない。人間の醜さ冷酷さ傲慢さ、不条理な世の中というものがよく描かれている作品だと思う。もっと評価されるべき。
特にラストシーン…何とも哀しい最期。
救いのない話。だが、風太郎にとっては死こそが唯一の救いだったのかもしれない。
さよなら ただ ただ ただ ただ 愛しき日々よ