キッド

ビューティフルライフ~ふたりでいた日々~のキッドのレビュー・感想・評価

4.6
それぞれの障害への向き合い方を描いた作品。
父母、兄貴、修二、さち、美山、杏子自身。
それぞれの向き合い方が違い、ぶつかり合い、そして寄り添い合い、互いに乗り越えていこうとしていく作品。
そして、真弓や悟の障害への無知から来るキツイ言葉や行動も現実味があり、その時代にどこまで障害への理解があったかの現実を表現してくれていた。真弓や悟が良い人だけに尚更にね。

杏子は強く生きようとしているものの、自分に自信が持てないというキャラクターだが、この役を常盤貴子が完璧に演じきっててすごかった。
喜怒哀楽を表情で表現するのが本当にうまく、特に嬉しそうな顔の時はなかなか類を見ないレベルの嬉しそうな顔をする。
常盤貴子の凄さを感じました。

修二にとっての岡部巧、杏子にとってのさちはなくてはならない存在過ぎた。彼らがいなければ物語進まないレベルで尽くしきってて何者??ってなった。
さちは特に報われて良かった。

最後の亡くなった杏子へのメイクの場面は、修二と母の気持ちに感情移入してしまい、結構キツかったな。

映像の美しさと相反するストーリーの儚さ。
2000年代を代表する高視聴率ドラマとして文句なしの抜群の作品でした。
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