こいももか

影の車のこいももかのレビュー・感想・評価

影の車(2001年製作のドラマ)
3.1
観終わると、なんだかすっきりせず、観た人に考えさせるような、松本清張の作品。

成長の過程で、辛いことを経験すると道を外れたことをしてしまうのかと、倫理について考えるようなテーマが松本清張の物語にはよくあると思いました。

京成成田からバスで帰る一戸建てに妻と暮らす平凡なサラリーマン。26年ぶりの再会から不倫に溺れた男が、母親を奪われまいとする6歳の幼い息子の殺意に恐怖を募らせるサスペンスドラマ。

悪人になりきれないのに恐怖から罪を犯してしまう役柄に風間杜夫さんは合うと思いました。そして原田美枝子さん。

観て思ったのは、なんとも言えないもやもやとともに、人の噂が絶えない住宅地の一戸建て暮らしは息が詰まるなぁ、暗い夜道を帰るさみしい一戸建てに女子供だけで暮らすって心もとないという感想。
知らないうちに都会の雰囲気に
慣れたのでしょうか。

このドラマが作られた2001年から、人との距離が少し遠くなっているのか、すぐ家に上がり込むところとか、ゴミ捨て場での噂話の横行とか、少し違和感感じました。