いくつか見てきた松本清張「疑惑」。
時代背景、土地、設定の違いもおもしろい。
新潟の片貝奉納花火を物語のキーポイントに使うというのはロマンがあると感じた。
常盤貴子の演技はいつまでも変わらないけど、舞台の設定や弁護士のちょっとだらしない素の姿や上司に優しい一面、球磨子のちょっと弱気になる一面が描かれているのはよかったかなと思った。検事や裁判員制度の家族の人たちは微妙に思った。あの家族の設定、いる?
裁判員制度を入れろ、と制作側が言われたのか、無理矢理感が否めなかった。あの役、必要だった?というような。でも実際の社会で、裁判官も裁判員制度を面倒で受け入れられていないのではないか、仕方なくやっているのではないかと考えさせられる、違和感を込めたような作り方に思えた。
とにかく、柄本さんはどんな役も自然とその人になれてすごい。老いらくの恋、あるのかもしれないと思った。
いろんな想いがこもった片貝奉納花火が、また観たくなった。