このレビューはネタバレを含みます
2007年制作
11年間刑務所に入り、仮釈放から3ヶ月、ホールの清掃員として働く中年男性(渡辺謙)と、26歳で億単位の株取引をする世間知らずな若者(玉木宏)の、心の交流を描く物語。
一生懸命2007年当時を思い出しつつの感想です。
2024年の今、17年前の作品を今の視点で決めるのは反則と言われればそれまでですが、なにか現実味が薄く、良くも悪くも昭和のホームドラマ感が拭えませんでした。
以下、違和感を覚えた点です。
・若者はおそらくデイトレーダー、短期間でお金を動かす一か八かの勝負師の象徴、汗水垂らして働いていない世間知らずな立場として描かれているのみか(実際の売買には世事に疎くては難しいはず)?
・母一人子一人、配送や引っ越し経験で細かなお金の使い方を知らない?大学は?設定にいささか無理が。
・中年男性の18歳の娘の格好
・初犯、30再女性1人絞殺で11年(仮釈放だと実際は14,5年)の謎
・最高裁まで進み控訴断念、からの若者の真犯人探しと、彼の部屋に集まる賛同者の人たち(誰!?)
主だったキャラ以外の、若者の母親や中年男性の同僚の態度など、にキャラクターや彼らのものの見方感じ方がステレオタイプで、そこから化けることもなく終わってしまった感。
いや、最後の真犯人探しはえええ!?でしたか。
そのほうが夢を見すぎかと…。
ここで描かれていたことは、おそらく私が感じたこととは違うなにかだったのでしょう。
印象に残ったのは、
当時の玉木宏さんは生田斗真さんと似た顔立ちだなぁ~
と思ったことくらいでしょうか。
決して駄作とか酷いとは思ってはいません。
が、どうしても設定に無理がある気が拭えませんでした。