このレビューはネタバレを含みます
11話通してみると、今年のコロナが起きたゆえ構成を作り直したのが分かる。
人生の分岐と人間の空洞化が大きなテーマだった。
バットマンのジョーカー並みの活躍を見せた菅田将暉の役柄は、現代の問題を煮詰めてひとつにした現象のような存在。
『アンナチュラル』での加害者側の視点、『フェイクニュース』でのネットのデマ、といった過去の野木ドラマで扱ったテーマを更に深追いし現代社会とリンクさせていてまさに今見るべきドラマだったな。
ラスト久住が瞳を手で覆って言った「おれは、お前たちの物語にはならない」は、現実も物語のように受け手に都合の良い解釈を作り上げて悦に入ってないかとナイフをこちらに突き付けられたようだった。