シカゴ国際映画祭にて。
1987年に死刑が廃止された旧東ドイツ(GDR)で最後に処刑された死刑囚ヴェルナー・テスケの半生。
科学者のフランツは出張に出るところでいきなり有無を言わさず連れてかれる。
大学教授のいいポジションを餌に東ドイツの国外諜報に協力せよとのこと。
断ったらどうなるか恐ろしいのと餌にくいついたのとどちらもあるだろうけど、引き受けちゃうんだな。
それが全ての始まり。
無謀な要求にビビり、自分にはできないと悩み、どんどん耐えられなくなり、そりゃ病むよな。
でもそれだけじゃ死刑にはならないし、何が起こったんだ?ということだけど。
なるほど東西ドイツの時代で納得。
彼のみならず他にも試みた者はいただろう。
でも彼の場合は諜報機関にどっぷり関わってる身だから相当まずい。
それでも行動に移したのは、ミッションの重圧と正義感との葛藤、愛する人への思い、いろいろあってのことだろう。
精神的に参っていて先のことを考えられない状態だったのかもしれない。
処刑の描写は当然あったのだけど、あまりに唐突でびっくり。あんな感じなのか!?
どんよりする話だったけど見応えあった。
ラース・アイディンガーの嘔吐の演技がリアルすぎて、ガチでゲロ吐いてるんじゃないかと思えるくらいだった。