このレビューはネタバレを含みます
思ってたより良くてとても感動した。
集客の出足が悪かったみたいだけど、予告編で
新人アニメ監督（吉岡里帆）が自分がアニメを始めるきっかけとなった
天才アニメ監督（中村倫也）と同じ時間枠でアニメ番組を作ることになり、覇権を争い、作品対決を繰り広げるって部分ももっとわかりやすく提示できてたら成績も違ったのではないかと思った。
中村倫也の言葉はいちいちシビれたし、サブプロットの工藤阿須加と小野花梨が距離を詰めていく感じも微笑ましくて良かった。
冒頭、「監督どこいった？」と言われるほど
存在感なさげにスタッフの一番最後を歩いていた
吉岡里帆が、終盤、堂々とスタッフを率いるように
先陣を切ってラッシュに向かう姿を見た時、
この映画は「勝ったな」と思った。変化と
成長がしっかり描けている映画はいつの世も素晴らしい。
意識しているのかは知らないけど、ベクデル・テストも
クリアーしてたし。吉岡里帆と尾野真千子の銭湯のシーン、良き。
難点を２点ほど挙げると、
吉岡里帆がエクレアが好物という伏線、もうちょっとわかりやすくできなかっただろうか？
電車で急に思い出してエクレアを買いに走るシーンはちょっと
唐突だった。
それに、もっとうまくやってたら柄本佑とのシーンもさらにグッときたのではないか？
あと、徳井優さん演じる脚本家との確執というか、ちょっと
した揉め事はあまり後半の展開に活きていない。
そこらへんが少し気になったかな。
でも、いいもの見せてもらいました。
やっぱりお仕事映画はちゃんと描けてたら面白いね！！！
