このレビューはネタバレを含みます
またも予告映像くらいしか見ず、なんの予備知識もなく観に行きました。
これは…
母親が認知症になるって話だけかと思いきや、私の中で地雷の、不倫、駆け落ち、育児放棄、出てきてしまった…
私、本当に不倫は許せない派なので、マジであの母親むかついたし、認知症になったところで、なんで捨てられた息子があんなに葛藤かかえてまで面倒みなくちゃなの?って感じでした。
最後お母さんに、「忘れちゃっててごめんね」って、何で息子に謝らせるんだよ!!!って怒りしか湧いてこず。
虐待受けてる子供とかって、どんなに酷い目に遭わされても母親のこと追いかけるし、許すし、どうしても親を捨てられない。
それなのに親は自分のことも過去のことも忘れていく、なんて、こんな仕打ち?あります?
母親が自分を不倫してた恋人と間違えるなんて、もうホント最悪。
母親の手帳見て吐いた気持ちほんと分かる。私も吐きそうでした。
私が施設勤務の時、認知症の親を入所させてくる家族って、こんなに親身じゃない事が多かった。
もちろんそういう人もいるけど、あまり語らないけど、本音的に、こんなふうに何もわからなくなってしまった母だけど、昔は酷かったんですよ、とか、ほんと嫌な事いっぱいあったんで、正直複雑です、とかいう娘さんや息子さんも多く。
認知症になったからって大事にしてあげられるかっていったら、そうじゃないと思う。それがリアル。
私の場合、本当に良くしてもらっている義父母がもし認知症になったら、私のことが分からなくなったとしても、ただのヘルパーだと思われてもいいから、できるだけのことはしてあげたいと思う。
でももし、実親だったら…
まあ、もうそれを悩む必要もないけど。
あとは自分がもし…そうなったら。
子に迷惑かけずに施設に入るくらいの貯金できるんだろうか。
この先の未来なんて、たぶん地獄なんだろうな…お金なんてほぼない未来だろうし。
演じる役者さんたちは素晴らしく、ここまでいろいろな感情を沸かされる作品ということは、とても良かったんだと思います。観終えてスッキリ気持ち良くはないし、そしてもう、二度は観たくないけど。
阪神淡路大震災の地震のとこ…も、
ちょっと無理めだった。
そんなん出てくるって知ってたら…って。
あ!そうそう、
感情に引っ張られて言い忘れてたけど、
北村有起哉、岡山天音の使い方がすごい!ほぼ顔映らないであの存在感!
あの会議室(?)シーンすごいですね。
特に天音くんは、結構ポイントとなることをついてくる台詞が多いにもかかわらず、あの暗さの中、ほぼ声のみの演技だけど、天音くんだからこそのあの空気。
ああいうお芝居は、やっぱり天音くんだからこそだなと思いました。