このレビューはネタバレを含みます
ーピンクのディストピアーー
突然現れたピンクの雲。その雲に触れると10秒以内に死ぬということがわかり人々は隔離生活を余儀なくされる。
この作品はコロナ禍前に企画・撮影されたそうですが体験してきた人間としてとてもリアリティがありました。
始めは何のことやらわからず只々怖かったのを思い出した。ロックダウンし、仕事も
学校もリモートになり最低限の日用品の買い物に出るくらい。
劇中でも宅配で食料品を届けてもらい家族だけの生活。息が詰まるのもリアルでした。
私たちのコロナ禍は幸い2〜3年で回復したが劇中では10年弱は経っている模様。これは流石に厳しい。いつ終わるともわからず先が見えないっていうのが精神的に辛い。
ジョヴァナが子供を育てることに消極的なのもわかるしヤーゴが子供を育てたいっていう気持ちもわかる。ヤーゴはしっかりとこの不自由な生活と向き合い子供もまっすぐに育っていた。
オーロラが見えてその後白い雲が見えてからの更なる絶望が辛い。ネット環境やSNSがある世の中であったのがせめてもの救いかな。
まるでコロナ禍を予言したかのような作品でした。