理か

すずめの戸締まりの理かのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

なぜミミズ←わかりました❣️

地震という自然災害をくい止める為に九州から東北まで奔走する鈴芽と草太。
本来なら家業の草太一人でする仕事らしいが、猫のダイジンに小さな椅子にされて仕方なくというか、鈴芽本人は望んで同行というこじつけなストーリー。ただ、鈴芽が望む理由は二つあり、ラスト近くでわかる。

また、何でナマズではなくミミズなんだろう?

あるレビュアーの方のレビューを拝読してみて謎は氷解した。村上春樹さんの作品『かえるくん、東京を救う』から新海誠監督が発想を得られたらしい。私のように疑問に思う方は、その方のレビューをご覧になっていただけたらと思う。一目瞭然。共にいいお話も仕入れられるだろう。
多分、皆様のレビューにもヒントが散りばめられていたのだろう。知識不足かつ鈍い自分には気づくことができなかったということだ。
草太が呪文を唱えていたのも古くからの日本に伝わる災害忌避への祈りなのだろうか。

現在において地震の予知は無理である。本作では、鈴芽に見える"ミミズ"近くの戸を早めに締め鍵をかければ地震を防ぐことができる。何と素晴らしいことではないか。だからファンタジーなのか。

大分、愛媛、神戸、東京、東北とダイジンが写っていたり、"ミミズ"が出現したところに場所は移って行く。この繰り返しが話を単調にした所以だろうか。
故に最後の東北の話に於いても鈴芽の幼い頃の記憶が盛り込まれていても鈴芽程も衝撃も受けずただ辛くて悲しい記憶のある人々にとっては、架空のファンタジーではなく現実に引き戻されてしまうのではないかと危惧する。

{付け足し}
また、この5ヶ所同時にミミズが出現した場合、草太と鈴芽で対応できるのかも気になった。2024年になっても不気味に各地で起きている。そんな現状の我が国に於いてあまりにファンタジー過ぎるし、軽く扱っているように感じられた。(2024/4)

(付け足し2)
外国で鑑賞された方のレビューを読んだ。子供たちに大絶賛されていた模様。
はたしてその子たちは東日本震災のことを
知っているのか⁉️ほぼ知らないだろう。
そして本作からもわからないだろう。
美しい映像やネコやミミズが出て来る様子に喜んでいたのではないか。
本作何を狙いとした作品だろう、と思った。

(余談)
ずっと公開作品として紹介されていて目にしていた、ほぼ半年。ロングランなので最終日に観に行った。
映像での舞台挨拶もあったが、やはり、生でないと魅力半減。(2023/5)

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理か

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