いづる

モリコーネ 映画が恋した音楽家のいづるのレビュー・感想・評価

5.0
エンニオ・モリコーネ.映画音楽の巨匠として認識していたが,人物についてはよく知らなかった.予告編を観て興味を持ち,楽しみにしていた.

すごくよかった!

音楽を始めるきっかけ,映画音楽を生業とすることに対する恩師の評価,自身の葛藤...順風満帆なのかと思っていたのでとても意外だった.人間モリコーネを知ることができてよかった.

葛藤しながらもプロ意識と信念で作品を生み出し続けた.映画音楽を芸術として認めさせるに至った.

ほとんどがイタリア語なので字幕を読むのが大変だった(笑).そのうち字幕を読もうとしなくなった.モリコーネの身振り手振りを交えて語る姿を見ていたら,字幕を読み切れなくても伝わってくるものがあった.

最後のモリコーネの言葉と力のある目がとても印象的だった.

さてと,映画の感想はここまで.

モリコーネは何度もアカデミー賞にノミネートされるものの受賞を逃していた.

1988年の第60回アカデミー賞にモリコーネは「アンタッチャブル」で作曲賞にノミネートされていたが,受賞したのは「ラスト・エンペラー」だった.

私がモリコーネの作品を意識したのは,坂本教授がモリコーネ作曲の「1900」をピアノで演奏しているライブを聴いてから.テレビ番組だったかな? とても美しく情緒的な曲で大好きになり,今も愛聴している.教授がこの曲を演奏したのは,モリコーネへのリスペクトと複雑な気持ちの表れだったのかな.この映画を観てそう思った.

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002062.000012949.html
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