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小説家の映画のENDOのレビュー・感想・評価

小説家の映画(2022年製作の映画)
4.2
冒頭響く叱責の声は正体不明。不穏。後半部のマッコリ飲み会。酩酊状態が凄まじい。飲みの席の淀み。これぞホン・サンス!カリスマしかない小説家ヘヨンの磁場は周りをまごつかせる。映画の撮影風景やミニの旦那さんなんて1秒も出てこない省略からの上映会。映画自体もフレームの外。室内の会話がメインだけど、外の景色は白く飛んでいて、言及されるのみ。漢江すらも出てこない。ユニオンタワーからの超ズームでチラ見せされるミニの存在。そしてラストのカラーパートのどうでもよさ。お花を摘んで、こちらに笑顔を向けるミニ。あの映像が47分もある衝撃!その上映後、ドアを開けて外に出ると、誰もいない廊下。小説家は不在。先ほど牧歌的に微笑んでいた人が、白いパンツとインナーでクールにこちらを向いている。感情は語られない。微妙な表情。その終幕の突き放しに感動!幽けきミニさんの内面は何もわからない!
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