さも

PLAN 75のさものネタバレレビュー・内容・結末

PLAN 75(2022年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

若者が無差別殺人を起こしてしまうほど高齢化による若者への負担が増大してしまい、国をあげて高齢者の集団安楽死が合法化してしまった世界の話

高齢者の仕草、生活感や、演技などはリアリティを感じたが、設定には無理がある(現実的ではない)と感じてしまった

システム的に高齢者が安楽死という形で処分されてしまう中でも、そこにいる人たちには人の心があるというのを伝えたかったのかもしれないが(私用のスマホで電話をかけようとしたり、施設から遺体を持ち出して火葬場に連れて行こうとするくだりなど)、大元の設定に現実味を感じれなかったので、あまり響かなかった

最後は生活がままならなくなったために安楽死を選択した老婆が、目の前で名も知らぬ他人が死にゆく様子を見て、恐怖か何かわからないがとにかく生きることを選び、施設を抜け出し逃げたところで終わるが、結局生きていけるようになったわけではないので、少し死が遠のいただけだろうと思った

作品全体を通して、明確に描写で伝えず行間を読ませようとしている節を感じるが、私には何を伝えたかったのがよくわからなかった

老人の安楽死が合法化されたら、こういうやり取りが起こるかもしれないね、という例を映像作品化しただけだと感じた
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