“愛という名にかけて、一夜だけ。”
一言でいうならめちゃめちゃ力強い映画。真実とは、自由とは、嫉妬とは、そして愛とは、を思いっきり顔面に叩きつけられる。1900年代パリのムーランルージュというクラブで娼婦(ニコール・キッドマン)に恋した青年(ユアン・マグレガー)という物語がこんなにもロマンチックに。
冒頭からスピード感のある展開とカット割りにジェットコースターのように休む暇がなく気づいたら終わっている。今まで見たユアンで一番カッコよくて、今までみたニコールで一番美しい。音楽もクイーンやビートルズ、マドンナなど誰もが聞いたことのある“愛”に纏わるナンバーがおとぎ話風にアレンジされていて素晴らしかった。
笑って泣いて、現実とおとぎ話の境目がだんだんと無くなっていき、自分もムーランルージュにいるかのような、堕ちるほどの恋に落ちているような気分にさせてくれる。今まで観てなかった事を後悔するくらいの傑作だった。