ずばり、イギリス版「ラースと、その彼女」。ほっこり癒されながら、少しの切なさをスパイスに笑顔がこぼれる疑似ドキュメンタリー作品。まぁ要はパクリ映画かな(笑)。精神を病んでることが強調されていたラースと比較すると、本作の主人公ブライアンは割と健全な感じで描かれていて、テーマも「人や社会とのつながり」に「一歩を踏み出す勇気」と、より万人に共感が得られやすく明るめの仕上がりになっています。

ブライアンは、ウェールズの田舎の小屋のような家で、ガラクタを組み合わせた意味不明な発明品を作って一人引きこもり生活を送る陰キャオヤジです。一見、好きなように生きて楽しそうに見えるのですが、マネキンの頭と洗濯機を組み合わせたロボット・チャールズが嵐の夜に人間のように動いたりおしゃべりをして振舞うようになると、ブライアンの本心が見えてきます。

ブライアンも、本当は引きこもりじゃなくて友達や恋人をつくって楽しく過ごしたいし、いろんなところへお出かけだってしたい。でも、なんだか一歩を踏み出すのが怖くて勇気がでない...チャールズ(=ブライアンの創作物ですから要は彼の頭の中やね)との交流を通して、臆病な彼の抱える心の葛藤が痛いほど伝わってきます。

笑いの落とし方は、youtube動画を長編映画化した同じく疑似ドキュメンタリーの"Marcel the Shell with Shoes On"に酷似しています。いじめっ子が物語を動かす感じがちょっとなぁ...と思ったら、エディー一家のエピソードは、これTVドラマ「ザ・ミドル」の荒くれグロスナー家の丸パクリじゃん！

「ラースと、その彼女」も町の人々がみんな温かくてとても好きな作品なのですが、本作はいじめっ子が出てくる代わりに映画全体としては明るくほっこり度が抜群、思わず笑顔になってしまう素敵な作品でした。チャールズの描く絵がめちゃ可愛らしいのでご注目を。The TurtlesのHappy Togetherも最高！

予告編
https://youtu.be/_JfWZd4CtIE

サンダンス映画祭にて。

面白かった。孤独に暮らす鬱中年ブライアンと手作りロボットチャールズの奇妙なバディムービー。
2017年の同名短編を元に長編映画化。

誰のためでもなくガラクタを集め黙々と何かを作ってるブライアン、寂しさを紛らわすためか友達代わりにするためかロボットを作ったら動き出した。意思を持ちキャベツが好きだというロボット。

このロボットのチャールズの絶妙なポンコツ感が最高。マネキンの頭に少々の毛をつけ、目玉は壊れ、体は洗濯機みたいだし。そこにおじさんカーディガン着せてるような風貌。目の色はチャールズの心情とリンクしている
しかも名前がチャールズ・ペトレスクっていうのもツボる。アクセントが絶妙におかしくて名乗る度に笑ってしまった。ペトレスクぅ⤴️って😂

この絶妙にヘンテコだけどどこか可愛いチャールズとブライアンの友情は見ていて笑顔になる。
このまま楽しく過ごしていければ良いねと思ったが。

悪い奴ってやっぱりいるもんだ。ブライアンとチャールズはどうやってピンチを乗り越えるのか。

終盤には完全にチャールズが好きになるし応援したくなると思う。

チャールズは自身が認識している以上の存在だったし周囲の人たちに温かさを振り撒いていった。
笑えてちょっとヒヤッとしてあたたかい映画だった。

エンドロールでチャールズ・ペトレスクのラップが流れて腹痛い🤣なんだあれ🤣🤣
上映後QAではチャールズがパジャマを着て登場(=UKは23時頃)

※ペトレスクという名前は90年代チェルシーの選手であるダン・ペトレスクにちなんでいるらしい

コメント欄にメモあり👇

• #日本未上陸映画ベスト◯◯_みむさん

ファンタジーとして全然受け入れたし、オッケーなんですが、
ブライアンを取材している、というカメラの前提が、ブライアンしかそのルールを守ってなくて、それが勿体なかったな…

sexy beastで久々にタジタジイングリッシュで、本作もビビってたがこちらは余裕だったし、
「俺よりチャールズの方が全然英語うめぇじゃん」ってなった