学園ものはあまり得意じゃないし、「イルタスキャンダル」や「メランコリア」のような数学からは程遠く放り出される展開に少し食傷気味だったのだけど、本作は数学の美しさや知的な喜びがストレートに描かれていたのが新鮮だったし、数学が「良い大学」「良い会社」に入るための手段となっている現状への疑問を呈していたのもメッセージとしてなんかよかった。
想像を裏切ることのないストーリー展開で刺激や驚きはないのだけど、逆に言えば10代の子にも面白く観られる内容に思えたし（ちょっと絵本のようでもあり）、きっと勇気づけられるんじゃないかな。
