めたわに

別れる決心のめたわにのネタバレレビュー・内容・結末

別れる決心(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

刑事ヘジュンと被疑者ソレの禁じられた恋を特異な表現で綴った作品。

恋愛モノに接する時、恋愛感情に移入出来るかどうかで、評価が良くも悪くもなると思う。そこには単純に俳優の魅力も影響するわけで、言わずもがなソレ役のタン・ウェイ(個人的に中華版井上真央)の異常なまでの魅力に対し、ヘジュン役の俳優に魅力を感じることが出来ず、ヘジュンが一目でソレに恋に落ちたのは理解出来たが、ソレがヘジュンに惚れたのが感情上理解出来なかった(超個人的な理由)。

とはいえ、タイトルの「別れる決心」からストーリーに至るまで、計算しつくされた作りに。
ヘジュンは、刑事として事件の真相に迫らねばならない本能にかられながら、殺人を犯しているソレを見逃すという二律背反をおかしており、ソレは自分が犯した殺人事件を追うヘジュンとの絆を切らさない為に殺人を繰り返すという自家撞着をおこしている。
この、撚られた荒縄のような2人の関係性が異常過ぎて変態過ぎて美し過ぎて尊と過ぎて悶絶。
ラストでは、自分をヘジュンに追い続けさせる為にソレは身を土に埋め永遠の未解決事件となる。
なんだこの震えるストーリー。

賢い者は水を好み(ソレ)慈悲深い者は山を好む(ヘジュン)

全編に漂うしっとりとした妖艶な雰囲気。

見返すとどんどん魅力が増すタイプの映画かもしれませんね。



でも先の理由からハマれませんでした。ヘジュンをウォン・ビンが演じていたら…どっぷりハマってたかも。主演、井上真央・向井理でも観たくなった。
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