給与格差、性的指向、ヒエラルキー、男女の役割、イデオロギー批判…シニカルなブラックコメディ。
バレンシアガの顔、H&Mの顔、と今後にさせるところ面白い。ハッシュタグ友情、ハッシュタグストップ温暖化みたいなラベリング。
パート1は稼いでる彼女と彼氏の奢る奢られ論争。彼女のカードが使えなくて結局彼氏のカードというのもなんか皮肉的。
「闘うか、奴隷になるか」
パート2は従業員のホスピタリティ、そしてヤヤとカール含めたハイソサエティ忖度・服従、SNSに夢中なヤヤ、マナーを重んじるカール。さりげなく飛び交うハエ。負け戦のナンパを憐れむ男たち。出てこない船長。帆の汚れを指摘する淑女。赤子の泣き声、傾く船内。不穏な感じが出てくる中盤も面白い。
資本主義と共産主義。乗っ取られた船。共産主義の舵を取り沈みゆく船。
パート3は漂着した島でのサバイブ。トイレ清掃員のアビゲイルが一番サバイブ能力が高く、富豪たちは何もできない。金が機能しない世界。それでも亡くなった妻から金目の装飾品を剥ぎ取る姿は滑稽。
カールはアビゲイルに身体の関係で取り入り見返りをもらう展開。
島だからこそのアビゲイルの権力と地位。リゾートを見つけたことで権力構造、世界は元に戻るのか。