真っ黒こげ太郎

バウンティ・オブ・ザ・デッドの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

3.6
原題の「The Trees Have Eyes」で検索するとジャケの文字フォントが「The Hills Have Eyes」まんま。w

あっちは奇形一家のスラッシャー物なのにね。




とある森へやってきた賞金稼ぎの一行。
彼らの目的は事件を起こした凶悪な逃亡犯ダーネルを捕まえる事だった。

キャンプに来ていた若者達に出くわしたり、仲間の一人が暴力的なやり口に不満を持ったりしながらも、あっさりダーネルを確保した一行。

だが、彼らの前にゾンビが出現し、気が付けば森の中はゾンビまみれ!!!
賞金稼ぎ2人が噛まれて犠牲になり、若者達もゾンビに襲われ、どさくさに紛れて逃げようとしたダーネルもゾンビに食い殺される。

賞金稼ぎと若者達はどうにか逃げ出そうとするが…。




凶悪犯を追って来た賞金稼ぎやキャンプに来た若者達が、森の中でゾンビの群れに襲われる、ゾンビ・サバイバル・ホラー。

何時の間にか配信メインに切り替えていたトランスワールドアソシエイツさん(TWA)の配給作。


以前「スクワッド5 コードネーム:ウルフパック」のレビューの時に「TWAもマトモになっちゃったなぁ」等と書いていたが、そんなことはなかったぜ。
寧ろ配信でヤバい電波映画を放出する機会が多くなった分、余計に悪化してた!!!!
良くなってたのは画質だけだった様だ。w

幸い、本作はまだTWA配信配給の中ではマシな部類ではあるが。


本作は実にありがちなゾンビ・サバイバル映画。
獲物を追う立場の賞金稼ぎが一転してゾンビに追われる立場になるという設定はちょっと目新しい位で、基本は森の中でゾンビに襲われ、生き残りが合流して逃げ出そうとしたり、仲間を見捨てるかどうかで揉めたりと、ありがちかつベタな展開が終始続くゾンビ映画。

ドラマは新鮮味はないがそこまでひどいというわけでもなく、無駄に捻った展開もなく置いて行かれることはない、良く言えば王道な、悪く言えばありきたりな内容。

「生き残る為に誰かを犠牲にする」というテーマ性もまぁゾンビ界隈じゃようある話だし。
仲間に見捨てられた若者グループの女性が「あいつって本当に最低の屑だわ!」とボロクソに言っちゃうのはどっこいどっこいな気もするが。
(因みに見捨てた仲間にバチが当たったのは言うまでもない)


ゾンビもまぁ王道なノロノロゾンビで、目新しい残酷描写はないけどお食事シーンはしっかり描いており、ちゃんと人肉を喰いちぎったり腸こねくり出しているのでグロ度はまぁまぁ。
(特殊メイクはトム・サヴィーニさんの後輩の方々が手掛けたらしい。)


ぶっちゃけ全体的に低予算なのが滲みまくってて地味目で、特に目新しい要素も無いのでゾンビ映画に慣れてる人から見れば退屈に見えるんじゃないかなと思う。
(車の事故も画面外で済ましてしまう程の低予算っぷり。)

後、ラストの展開はありきたりな脱出劇だけど、物凄い地味すぎて終わった後は「終わりー!?」って思った。w
余談だがラストシーンの後、エンドクレジットの中で一人残ってた髭のおっさんがゾンビに襲われるわけでもなくただ放置されてるのが可哀想だった。w


正直、今時この手のゾンビ映画の中では無個性も甚だしいし、わざわざ本作を選ぶ意味合いも薄いとは思いますが、全体的には手堅く纏まってるし、ゾンビのお食事も拝めるし、とりあえず75分間それなりに飽きることは無かったので、私的にはそれなりに楽しめました。

まぁ、少なくともちゃんと作ってあるゾンビ物だとは思うので、ゾンビ映画が好きなら、まぁ暇つぶし程度には見てもいいんじゃないかな?