膨大な過去のステージやインタビューを中心としたビデオや写真と、映像や音声のエフェクト(やや過剰に感じた)がコラージュのように織り成されている。
概ね時系列に進むが、時おり時点を遡った映像がインサートされる。この辺りが通常のドキュメンタリーとは異なるところ。
表現者としてと本当の自分の違い、変化を続けること、人生観、芸術観といったことについてのインタビューにもっとも興味を引かれた。
様々なコスチュームと人格で歌い、踊り、演じ、パントマイムする姿が万華鏡のようであった。
エレファント・マンの芝居に出演したのは知っていたが映像を見たのは初めてで、セリフ回しが見れたのもとても良かった。
評点は映画としてというより、ボウイの資料的価値も込み。
【余談】
焼酎の純のCMが出てきて懐かしい。
「時代が変われば ロックも変わる」のキャッチコピーがボウイに似つかわしい。
かつてアルバム”Heroes”収録のインストルメンタル楽曲”Moss Garden”でタイトル、曲調、琴のフィーチャーという和趣味を披露したボウイのイメージが、このCMのバックに流れるボウイ自身の同じくインストルメンタル楽曲”Crystal Japan”に違和感なく繋がると改めて感じた。当時はまだ酒を飲む年齢ではなかった。
