烏丸メヰ

豚首村の烏丸メヰのネタバレレビュー・内容・結末

豚首村(2018年製作の映画)
2.2

このレビューはネタバレを含みます

フェスに向かう途中で車が故障し、地図に無いサンマルティ村にたどり着いた四人の男女と、歌手とそのマネージャー。
その村には、かつての風習が歪んだ形で今に残る恐ろしい秘密があった。

正直、清水作品に重ねたポスターヴィジュアル作るほどの類似性も無いし、豚首村ではなく単なる豚文化限界集落なので、視聴者に対して牽引よりも双方の作品へのパクり疑惑を招くだけなので『風鳴村』から『呪術大戦』までこの手のやり口マジで嫌い。

原題と、劇中でも語られる通り、スペインの聖マルティン祭や豚の加工行事マタンサをモデルにしたスプラッタ。
ストーリーの起承転結にそこまでの盛り上がりや面白みは無いが、スペインならではの土着文化を用い「屠殺と殺人を絡める」という『悪魔のいけにえ』以来の定番様式に沿っていて、ややナンセンスさを含む悪趣味を狙ったようなテイストもある。

屠殺スタイルの映画だけあって、人体の断面や内臓を自信たっぷりに映す特殊メイクには熱を感じるのだが、切断面や描写にとどまらず、かなり力が入った銃創の表現はB級ホラーではなかなかないクオリティでびっくり。

ただ、某スラッシャーホラーゲームの兎マスクの殺人鬼が(狩猟生活としてしか生物を殺した事が無い為、拷問の概念を知らず、兵士が捕虜を生きたまま苦しめるのを見て)
「まず〆た方がいいのに」
と思ったのと同じく、屠殺技術を活かし、更に臓器売買をしているなら、
“流血させたまま長々と生かしいたぶり、疲弊させる”
は、肉や臓器の鮮度に悪影響なので、
「技術者であればこそしないはずなのに」
と全く同じ気持ちになってしまった。
レザーフェイス君の方がいい仕事してるかも。
烏丸メヰ

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