鰹よろし

コードネーム:バンシーの鰹よろしのレビュー・感想・評価

コードネーム:バンシー(2022年製作の映画)
2.5
 スパイ反逆罪でCIAを追放された父のジェレミーと師匠ケイレブが絡んだ事件の真相を解き明かし、何より生死不明行方不明となった父を探し出そうとする娘バンシーの物語...

 誰かを失った者たち同士の戦いの果てにバディとなる、親を亡くした者同士で1人の男のそれぞれに知らない貌を知る2人の女性に見るナニカ。同監督の前2作同様人と人との繋がりを問う試みは好き。

 ただ、今回は意図的に設けられていたはずの空白期間(おそらくその繋がりを隔てている一番の障壁)が容易に取り払われてしまうのが気がかり。しかしその物分かりの良さの反面、敵対する者との攻防となるとなぜだか悠長なんだよね。

 だから結局人と人との距離感が掴みにくく、その解消の過程もまた。画としては格段に見えやすくなってるんだけど、彼らを繋ぐ確かなものが見えにくくなっちゃってるのが残念だった。次作に期待。
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