【それは増幅したトラウマ】
元々は2020年に製作された、新進気鋭のパーカー・フィン監督による短編『ローラは眠れない』を長編化したもので、昨年のホラージャンルにおいて最もヒットしたと言われる作品。てっきり日本公開するものと思っていたのに、まさかの配信スルー。ちなみに、元ネタの短編『ローラ〜』はアマプラ見放題対象になっているので、本作の雰囲気を掴むのにチェックしてみるのもアリかと。
フィルマにジャケ登録される前からクリップしていて、むちゃくちゃ期待してた作品なんですが…先に言っておくと、これから観る予定の方は前情報は全く入れずに観た方がいいです。少なくとも、間違いなく予告編は観ない方がいい！
雰囲気作りはマル。オープニングの掴みも見事だし、こちらの不快を煽るような微妙に歪んだ画面や不安定なカメラワーク、父ケビン・ベーコンに似過ぎの薄気味悪さが絶妙な主演ソジー・ベーコンはじめ、キャスト陣による演出も良かった。
じゃあなぜスコアが伸び悩んだのかと言うと、恐怖の方向性が期待するものとは違っていたから；
確かに怖い！怖いというか、基本的にジャンプスケアによるものが大部分を占めているので、恐怖の対象はあくまで”音”。姉の首がもげるシーンに関しても、恐らく本編中1,2を争うほどのジャンプポイントだと思うんですが、予告で既に見知っていたので身構えてしまったし、ショッキングな演出も冒頭シーンがピークで、全体的には然程でもない。
なので個人的には、予告編を大きく上回るほどの恐怖体験が得られず、終わってみれば期待を超えるものでは無かった…というのが正直な感想です( ･᷄_･᷅ )
とはいえ人によっては、それこそトンでもないトラウマを植え付ける程のパワーを秘めた作品ではあるので、ホラー耐性のない方は御注意を。
突然の警報音や電話の着信音に、心臓バクバク！
