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そばかすのmofaのネタバレレビュー・内容・結末

そばかす(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

【うーん。北村匠海さんじゃ
ないんだなぁ】

こういう作品を観ると、本当に、世の中には
色んな多様性が存在しているのだと思いますね。
 今回は、三浦透子演じる佳純が、他者に恋愛感情を抱けないという、
アロマンティック・アセクシャルで苦悩する女性を演じています。

 アセクシャルというは、性別を問わず、人に性的に惹かれない人を指します。
これは、最近、ドラマにもなったりしてました。

が、このアセクシャルは、かなり多様性があるようです。
アロマンティックというのは、「恋愛感情も抱かない」
もう一つ、ロマンティックというのは、「恋愛感情を抱く」
ロマンティック・アセクシャル=ノンセクシャル

今回の佳純は、恋愛感情も抱かず、性的にも惹かれない・・・
という事になります。

なのに、母親からは結婚しろと言われ、
見合いをすすめられたり、するんですよね。

 アセクシャルでも、手を繋ぐだけでも、ダメな人もいれば、
キスは大丈夫・・・などと、本当に、
その人その人で、違ってくるので、
本当に多様性の時代だなんだと思った次第です。

三浦透子さんが、本当に、そういうセクシャルとしての
苦悩を上手く演じていたと思う。
アセクシャルだからこその、苦しみ。
例えば、結婚しろと言われること。
性的・恋愛を除外した関係を築きたいと思っても、
相手が恋愛感情に変化していくこと。
 
アセクシャルだからこそ、孤独だ。
自分を理解し、受け入れてくれる人に、
その孤独を埋めて欲しいと願う。
でも、結局、完全に同じでないと齟齬が生じてくる。
 孤独を埋めてくれるであろう夏帆は、結局、結婚を選んだ。

 佳純はどこまでも孤独で、それを埋めてくれる人を、
渇望している。
 今まで繰り返された諦めと、落胆。
 その苦悩を、三浦透子さんは、等身大で演じる事が出来ていて、
素晴らしいな~と思った。

 恋愛感情を抱く事が当然ではなくて、
そういう固定概念さえも、取っ払う時代なのかも知れない。
 それは、この問題だけではなく、全てにおいて言える事で。
決めつけるような言葉、そうでなければならない・・・・
そんな言葉は、どこかで、人を苦しめているのかも知れない。

 しかし、妹も腹立つよね。
対照的な妹との関係性が、今の社会を凝縮しているようやったね。

・・・まぁ・・・気になるといえば、
チェロ奏者を目指していたという設定の割に、
チェロのシーンがイマイチだった事(笑)
 なんか、もっと、魅せてくれるかと思ったわ~。
ほんと、普通な感じだった。
 チョロ奏者といえば、やっぱり、松阪桃李様だわね~!

そして、最後にかっさらった、北村匠海さま・・・・
これが、私的には、もう完全にミスキャストじゃないか!と思うんです。
 
いや・・・いいんですけどね。
同じ、アセクシャルって役どころなんだろうけど。

 それ以前にね。

性格的に、わざわざ保育園でとか働かんやろ・・・って思うんですよね。
 
ならさ、保育園で働きたいんです!タイプでもいいワケですよ。

その辺が、北村匠海がイマイチなんだよ。
 眼鏡、前髪、暗そうな表情、アウトロー

さぁ、アセクシャルですよ!!って頑張ってるのが、見えちゃってる。

そういう感じで、保育園で働いてるって設定にしてるから、
それが、また違和感なんだよね。

う~ん・・・北村匠海くんじゃないんだな。
多分。
リアルな作品だけど、
最後だけファンタジーになっちゃってるんだよねー。
 最後、ちゃんとその辺の繊細な演技出来る人が良かったわ。

「おんなじような人がいて、どっかで生きてるんなら
それでいいやって思えました」

 こんな台詞が、沁みるようなね。

 それはそうと、主題歌を三浦透子さんが歌ってるんだって。
すっごく、素敵な歌声。
 このミュージックテレビの男の人とか、凄く、
いい感じだけどな~と思った。



「そばかす」っていうのは、そばたかすみ という名前から
きてるんですね~。
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