きみどり

そばかすのきみどりのレビュー・感想・評価

そばかす(2022年製作の映画)
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〜僻み根性が大爆発〜

鬱で休職中の夫、非正規の長女、年金生活者の母、実家に入り浸る次女と婿…を抱えたメイン家事担当者の坂井真紀の身にもなってごらんなさいよ…🥲

もう性だの愛だのの当事者性からは遠のいているので、ゴメン、アセクシャル云々は正直ピンと来なかった。自分を投影するのはもっぱら、あの空回りしているお母さんだった。

「私は一人でも生きていける!」て啖呵切るなら、無邪気に母をヨメとして使役してちゃ説得力ないわな。
そういえば友人との同居を夢見るシーンでも、「ご飯できたよー」とあっちゃんの声で言わせ、結末近くでも坂井真紀が「ご飯よー」と呼びかけるわけで。かすみちゃんは「あなた作る人、私食べる人」なのよ。
ケアしてほしい、理解してほしい、だが口出しもせず否定もしないでと言われると、側にいる人間は疲れるよね。
とりあえず、身の回りの世話は自分でなんとかしませう。話はそれからだ。


- 人と違ってて周囲に馴染めないというヒロイン、しかし街を歩けば知り合いに遭遇し、何らかのお誘いを受けまくっていて、リア充爆発しろって思いました(号泣)。

- でも、負担の大きいケアテイカーの母親が、一方的に被害者とは思っていなくて。ケア役というのは忍耐と引き換えに一種の権力を手に入れることもできるのですよ。ソースは私。そしてこれを共依存と言う。だから、家事はちゃんとやろうね🧹

-家の内装は非常に良かった。あの雑多な感じ、居間のど真ん中を分断する柱の存在感よ。
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