母親の法事で久しぶりに再会した、正反対な性格のせいでいがみ合う二人の姉妹を描いた短編作品。
結婚式とかお葬式は当事者をお祝いしたり追悼したりと、ちゃんと主役が真ん中にいるけれど、法事ってけっこう当人が置いてけぼりだなぁと思います。
でもこの二人を見ていると、お母さんが娘二人を引き合わせてるのかも、なんて思います。
兄弟姉妹で性格が正反対って事はよくあるし、それで揉めるなんて事も身に覚えがありすぎて、めちゃめちゃ共感。
もし自分の妹が妹じゃなくて他人だったら、とっくに縁が切れているだろうし、そもそも仲良くさえなってなかったと思います。
だけど今では仲良くて、それはひとえにちゃんと喧嘩してきたからなのだと思います。
言いたい事を言い合って、ぶつかり合ってきたからこそそれでも相手を思いやる事が出来る。
でもちゃんと喧嘩出来るのは顔を合わせるからこそ。
法事って、故人だけじゃなく、離れて生活をするようになった家族が集まるための日なんだなぁと思います。