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白く濁る家のkanacoのレビュー・感想・評価

白く濁る家(2019年製作の映画)
2.8
クラウドファンディングで資金を調達し、20代の若手たちが中心になり制作したという44分のショートホラー。キャストは3名のみ。前半の不気味で不穏な雰囲気は好きかも。作品そのものより「今」のホラー映画界を牽引している監督層の作品の影響が出ているような気がしてそこに面白さを感じたかも🤔(140文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

◆あらすじ◆
婚約者の香苗との結婚が決まり彼女が妊娠もしたため、今は母の悦子が一人で住んでいる実家へと6年ぶりに帰った良典。その日は事故死した弟・悟の七回忌でもあった。悦子は温かく良典と香苗を迎え入れる。しかし、その一見普通に見える悦子の言動は、時折様子のおかしさも入り混じっていた。不審に思う良典と香苗。実は悦子にはある大きな目的があり…。

◆感想◆
クラウドファンディングで資金を調達し、20代の若手たちが中心となって制作したという意欲的な44分のショートホラー。キャストは3名のみ。低予算の中、ホラー演出をきちんと試みている作品かなと思いました。前半・中盤の、どこにでもいそうな素朴な母親が「普通のようでどこかおかしい」…という不穏が漂う不気味さは好みの雰囲気でした。見るからにヤバいタイプと同じくらい、普通に見える人の様子がどこかおかしいというタイプも、不明瞭な分想像が膨らんで怖いですよね。

ただ終盤からの展開は、突然 “はっちゃける”ので余韻は砕けてしまったかな…。暗くてよく分からない箇所もありました。この作品だけじゃないのですが、どうして自分の家なのに電気をつけないのでしょう…?終盤はラスオチも含め、やりたいことは分かりますが「あー…」このタイプかぁとシラー😑っとしてしまったのも事実。

本音を言うと、全体的にどこかで見たことあるシーンと雰囲気だったので、個人的には響くシーンがありませんでした。ただ、映画の影響って各ジャンルの古典作や昔の有名作の影響がもちろん濃いのだと思うのですが、今の若い人たちが制作をすると当然の如く「今」のホラー映画界を牽引している層(例えばジェイムズ・ワン、アリ・アスター、ジョーダン・ピールなど)の作品の雰囲気や影響が出ているような気がするなぁ…と思いました。もちろんそれらの監督もルーツを辿れば、昔の作品群に行き着くのだとは思いますが、(当然のことではありますが)時代は変わっていくな~と面白く感じました😀✨
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