SEEDファンが最大に楽しめる様スタッフの工夫が感じられる一作でした。
既存のキャラクターの魅力を、画やセリフ、演出や設定で表現しつつ、新規のキャラクターは徹底的に敵役に徹する、見たかったSEEDが存分に表現されていました。
だからと言って既存の枠にとらわれすぎず、ファンが意外性を楽しんだり、サプライズに驚くことのできる場面を盛り込んでいたこともとても素晴らしかった。
脚本的には強引な展開が目立ち、若干冷めてしまう場面はありましたが、既存のSEEDの魅力でそれら全てを乗り越えてくる勢いがありました。
ストーリー場面の密度をかなり上げつつ、戦闘場面に時間とクオリティの多くを割いていることもとても好印象。
こんなにクオリティの高い作画を、ここまで長く楽しめる作品は珍しいと思います。
MSの動きや設定の魅せ方。
シリーズでは表現不足だったキャラクターの内面の掘り下げ。
20年ぶりの完全新作に相応しい完成度でした。
昔を思い出して、その頃と同じ様に夢中になることのできた時間でした。