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ジョン・レノン 音楽で世界を変えた男の真実のsamiamのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ザ・ビートルズにもジョン・レノンにも特別な思い入れが無く良い曲だなーと思える曲を数曲知っている程度の私。。。

それでも先日公開の「ルーフトップコンサー」は楽しめた。
ただ、ファンのかたがた絶賛の「イエスタデイ」はあまり楽しめず、逆にファンのかたがた酷評の「ミーティングザ・ビートルズ・イン・インド」は面白かった。。。

ザ・ビートルズの成り立ちも分かっていなければ、ましてメンバーの生い立ちなど微塵も知らない。
そんな半端者の感想。。。
よって、本作の内容は初めて聞くことことばかり。。。
私のジョン・レノンへのイメージは「イマジン」に表されているような愛と平和を語る人。
先日観た「月の満ち欠け」という作品で何度も流れていた彼の曲も優しい愛の歌。。。

本作はそんなイメージを一気に覆してしまう内容。。。😬

育ったのはかなり複雑な家庭環境。親しくなった人達との次々の死別。それによる歪んだ人格の形成があったと言えるのかも知れないが。。。

語るのは彼をよく知る近所の友達や学友達。。。
決して彼を蔑んだり恨んだりしている様子は無く、親しみを込めて想い出を語る形、よって悪意があるようにも見えず。。。なのに、私にしてみるとかなり衝撃的な内容だった。。。

中、高校くらいの年齢では不良の頭の様な存在だったようでギャングという表現がされていた。美術学校では授業を崩壊させ、教授などを酷くデフォルメした絵を頻繁に描いては女友達に上げていたような。。。ただカリスマ性があり、超真面目な優等生も彼を慕ってグループに加わり。。。
美しい優等生の女子とも恋仲になっていずれ結婚。。。だが暴力をふるって。。。いわゆるDV。その他にも多くの女性に暴力的であったとのこと。。。

一番ショキンキングなエピソードは、何かで男女の学生が集まった際に彼が一人の女性の胸をわしづかみし、女性が彼を平手打ちすると、彼はグーパンチで彼女を殴り倒したとのこと。それを誰も咎められなかったと。。。つまり彼はカリスマ性でその場を支配していたということか。。。そのことを学友が懐かしい想い出のように語るのが驚きだった。

暴力を振るわれた最初の奥様や殴り倒された女性は、彼が世間から平和の象徴のように讃えられたときどんな気持ちになったのだろう。。。

本作は学生時代までの様子が語られるのみで、残念ながらそのような粗暴な人間がその後どのように、その死を世界中が悲嘆に暮れるほどの人物になったのかが描かれていない。。。 本当はそこの部分が一番知りたいのに。。。
オノ・ヨーコとの出逢いが変えたのかな。。。

どのような人間も多面性があり、一部の面が表に現れて、端から見るとそれをその人の人格ととらえがちだと思うけど、何かの切っ掛けがあって彼の粗暴な部分は影を潜め平和な面が表だったのかな。。。または、彼の美しい詩や曲などの創作により我々が魔法にかけられて彼を聖人のように祭り上げてしまっただけなのか。。。

他にもドキュメンタリーがあるようなので観て何があったのか知りたいな。。。🤔
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