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理想郷のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

理想郷(2022年製作の映画)
3.3
ロドリゴ・ソロゴイェン監督が、2010年にスペインで実際に起きた事件をベースに映画化したサスペンス・ドラマ。
夫を主軸にした第1部と、妻を主軸にした第2部の2部構成。
原題:As bestas (2022、2時間17分)

元教師のアントワーヌ(ドゥニ・メノーシェ)と妻のオルガ(マリナ・フォイス)は自然と共に生きる生活に憧れて、フランスの都会からスペイン北西部ガリシア地方(山岳地帯)にある小さな村に移住する。
それから2年。夫婦は有機野菜を栽培し売る傍ら、旅人用に古民家の修復にも励んでいた。
一方、慢性的な貧困問題を抱えていた村人に企業からの補償金が得られる風力発電誘致計画が持ち上がる。
隣人の兄弟シャン(ルイス・サエラ)とロレンソ(ディエゴ・アニード)は、よそ者で風力発電誘致に反対する夫婦を敵対視し、嫌がらせをエスカレートさせていく…。

~他の登場人物~
・移住した夫婦の娘マリー(マリー・コロン)
・兄弟の母(ルイサ・メレラス)
・ティタン(犬)

"ビデオ・カメラ"

「もう○○だけよ。
どうしますか?
私はそこにいます」

重厚なヒューマン・ドラマ。
命の危険を感じても夫はなぜこの土地から逃げようしないのか?
別れて暮らす娘の強い反対にもかかわらず、妻はなぜこの地から離れないのか?
私なら、自然は豊かでも人間関係が閉鎖的なこの村から早々に離れますが、なぜなのかをよく考えてみましょう。
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