爆裂BOX

コ死:デスロワイアルの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

コ死:デスロワイアル(2010年製作の映画)
3.6
韓国ホラーに特化した特集上映「絶叫!コンポヨンファフェスティバル2022」で上映され、その後、スターチャンネルで放送された韓国産サスペンスホラーです。「ブラッディ・ミッション」の続編として製作されていますが、特別授業に参加した生徒と教師たちが学校に閉じ込められて次々と殺されていくという設定が似通ってるだけで物語上の繋がりはありません。
名門のウソン高校では夏休みに校内1位から30位までの生徒が特別授業を受けることに。エリート高校生30人と担任と教育実習生が校内に残るが、初日深夜、突如激しい拷問を受けて全身を縛られた生徒が天井を突き破り落下し死亡。そこに「さあ考査の始まりです!死ぬのは誰か?何故死ぬのか?誰が殺すのか?生き残れるのは正解者だけ」という校内放送が流れ、校舎の全出入口は施錠され脱出不能だと判明しパニックに陥る生徒たち。しかし何人かはこの事態に思い当たる節があり…というストーリーになっています。
前作と同じくデスゲーム物というよりは「金田一少年の事件簿」っぽさがありますね。前作と違って問題出すシーン少ししかないのでよりスラッシャー映画味感じました。
今作でも学校に閉じ込められますが、「外に出ると死ぬ」と犯人に脅されていた前作と違って、今作では用事で外に出た教師が全入り口施錠したので閉じ込められます。皆外に出れないとパニくりますが、誰も惑わって外出ようとしない不思議(笑)誰か一人ぐらいそうしてもいいだろうに。
前作では何時の間にか一人づつ誘拐されて死のゲームに参加させられて死ぬまでに問題解けるかな?という展開でしたが、今作では問題出されたりすることなく一人づつ殺されていきます。一応、教師の所では写真に書かれたアルファベットあわせてパスコード打ち込む仕掛け施されていましたが。宙吊りからの転落死や薬毒薬とすり替えられたり、車輪改造したバイクで身体切り裂かれて血塗れになったり、毒薬とすり替えられて毒殺、「SAW」ばりのネイルガントラップや変な機械に閉じ込められて燃やされたりと殺害シーンはバリエーション豊かなのは良かったですね。特に最後の首に繋がれたワイヤーの先に金庫の鍵がつけられてて、金庫の携帯取り出す為に生徒たちが躊躇なく引っ張って首吊りにさせられる所は笑ってしまうぐらい酷くて良かったですね。まあ、元凶の一人だしあの態度だと仕方ないわな。顔に針で文字刻む所も陰湿でいい。幻覚シーンで「キャリー」みたいに頭から血を浴びせられる所やアリが全身這い回るシーンも良かったですね。
前作と同じく閉じ込められる生徒たち多いけど、ほぼモブキャラで最後までロクに活躍しない生徒多めでしたね。途中途中で挟まれる、ヒロインのセヒと死んだテヨンが姉妹になってぎくしゃくしながらも絆結んでいくシーンや、仲良かったけどテヨンが死んでから疎遠になったナレと互いに当時の思いを打ち明け合うシーンは良かったですね。でも、ナレ活躍するシーン少なかったな。イケメン転校生よりこっち活躍させた方が良かったのでは。
前作で殺される生徒たちはとばっちり感あったけど、今作ではテヨンの死の真相が明らかになってそりゃ殺された奴ら殺されても仕方ないわなと思いましたね。犯人が明らかになるシーンで、主な実行犯がここで初顔出しの奴なのでマジで「誰!?」となりました。テヨンとの関係性もここでの初出しだし。というか、ここまでの会話でテヨン自殺として扱われてる風に言ってたのに、この犯人テヨン殺害犯として逮捕されたようだけど、殺人事件として扱われてるの?どっちなの?これは大混乱しました。
ラストで現れたテヨンの幽霊最初の姿ちょっと怖すぎた(笑)何か幻想的で感動的にしめくくってましたね。
エンドロールの映像で転校生がセヒに人工呼吸する所でメイキング映像も混ぜてコメディタッチにしてるのは「何だこれ?」と思いましたね。その後の二人が後ろ振り返って驚く所も意味不明。犯人生きてたってこと?何か最後に余計な物入れたなぁと思いました。
ストーリー面で色々乱暴な所ありますが、前作よりも学園スラッシャー感増しててこちらの方が楽しめたかも。