けーはち

そして、ひと粒のひかりのけーはちのネタバレレビュー・内容・結末

そして、ひと粒のひかり(2004年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

コロンビアの少女が妊娠。家計を支えるための「運び屋」になる犯罪劇。マスカットの粒を丸々飲み込む練習をこなし、いざ本番。小袋にブツを詰めたモノを何十も腹の中に収納。消化を抑える薬を投与するも、無事に運べるか否かは胃腸の調子と運次第。移動途中で出てきたら、それを洗って再び飲み込む。もしも無事に運び出す前に腹の中で小袋が解けたら……死ねば家畜のように腹を裂かれ……誰もが主人公含む3人の「運び屋」少女たちの生理的嫌悪、苦痛、恐怖に共感し顔を顰めるだろう。フィクションではあるが、リアルにこのような事実があろう点は想像つくディテールの精細なドラマである。ただし、主人公の少女はアメリカの空港で疑惑をかけられるが、妊娠中のためX線検査を免れ、お咎めなしになるという展開で、まだ見ぬ我が子の存在が彼女の希望というテーマ性には不可分ではあろうがいささか御都合過ぎる気も。