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殺しを呼ぶ卵 最長版のクリームのレビュー・感想・評価

殺しを呼ぶ卵 最長版(1968年製作の映画)
3.6
冒頭の映像は気色悪くて好み。ジャッロ作品なので、アルジェント臭がするが、あんなに血生臭くは無い。中盤までやや退屈に進展し、終盤で一気に畳み掛けます。謎が解けるのがかなり後半なので楽しめるけど、想像もついた。養鶏場の機械化や労働者切り捨て問題を扱っていて、当時の社会情勢が見えるのは面白い。けど、正直、カルト的人気なのは、理解出来なかったです。普通だな。 

ロンドン郊外で養鶏場を経営するマルコ。 そして、マルコには娼婦相手に疑似殺人を楽しむ変態趣味があり、同居しているアンナの姪·ガブリエルとも浮気していた。彼女との生活を望むマルコだが、会社も財産もアンナの物で自由にならない。ガブリエルと若い宣伝マン·モンディーニュが仲良くしているのを目撃したマルコは焦り、アンナを殺そうとするのだった。



ネタバレ↓



ガブリエルとモンディーニュは実は夫婦で、彼等も財産を狙っていた。
アンナにマルコの秘密の趣味を暴露し、ホテルに踏み込ませるべく計画を立てます。
そんな折、アンナに呼び出されたマルコが養鶏場へ行くと、頭も羽も骨もない鶏が数羽生まれていた。食肉用と考えたら画期的な発明と喜ぶアンナと研究員にマルコは大激怒。何日か前に粉砕機に犬が落ちて巻き込まれ、恐らく食べたらヤバい鶏が出来たってことで。不気味な鶏を全て叩き殺した。これをヒントにアンナを粉砕機に落として殺す事を考えたマルコ。
アンナもマルコの変態趣味を暴こうと娼婦になり澄まし、ホテルに呼び出す。ところが、ホテルへ行くと無残なアンナの死体があった。モンディーニュがアンナを殺し、マルコの仕業と見せかけ、逮捕させる計画だった。
マルコは遺体を毛布で包み、後始末をしようと養鶏場へ。
粉砕機にアンナの遺体を入れようとして、モンディーニュのブレスレットに気づいた。が、自らが仕掛けた罠が壊れ、マルコは粉砕機へ落ちた。直後、モンディーニュとガブリエルが養鶏場へ。アンナの遺体はそのままで、そこへ警察やって来て、2人はマルコがアンナ殺したと主張するが…。おしまい。

最終的に畳み掛ける様に展開し、ラストは、2人も逮捕。誰も得をしない展開が面白い。ただ、途中奇抜な鶏や娼婦を殺すと見せかけるプレイがあるものの、何か退屈だった。まあ、普通な作品かな。
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