奥田ラプンツェル

殺しを呼ぶ卵 最長版の奥田ラプンツェルのレビュー・感想・評価

殺しを呼ぶ卵 最長版(1968年製作の映画)
3.5
後にも先にも聞かないであろう養鶏場サスペンス(!)
映像とか音楽とかずっと不穏で、サブリミナルライクなカットの数々もカルト映画のソレっぽさがありました。
とは言え、抽象的で何かのメタファーを描いているというわけではなくちゃんとストーリーがあったので、集中して観ればわかる作品になっています。聖書・宗教知らなくてもOK。なんだけど癖はあるので万人が観れるような作風ではない。
養鶏場を営む夫婦のところに潜り込んだ女と、その女の相方である高身長イケメン彼氏くんの2人で養鶏場乗っ取っちゃおうぜ的な話。
このねぇ潜り込んだ女がガブリエルちゃんっていうんだけど、演じてたエヴァ・オーリンがまぁ綺麗な人でね。こりゃ金持ってるおっさんなんかちょろいだろってくらいキュートな小悪魔キャラなんですよね。
登場人物たちの思惑とは思ってもいない方に話が進んでいって、偶然が重なってしまう展開が面白かった。
60年代の映画だから、生き物は多分本物を使っていてそういった意味での生々しいグロテスクさはありました。
黙々と鶏を屠畜するおばさん集団えぐい。