いろんな作品の要素をイメージさせる作品でした。「2001年宇宙の旅」「ターミネーター」「エイリアン2」「エスター」「アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド」「アイの歌声を聴かせて」…、たくさんあります。
AIを搭載した人型ロボットのプロトタイプを検証実験もそこそこに実生活で使用したり、商品化を決定したり、あまりリアリティは追求されていません。現実社会では、AIの利用に法的規制が必要だと指摘されながら、こうした科学技術の発達に人文的な分野の議論が追いついていません。映画の設定でも、そこを無視してしまうと荒唐無稽な物語になってしまいがちです。
ただ、この作品はホラーなので、ミーガンの暴走が不気味に描かれていれさえすればよかったはずです。あくまで子どもの玩具だし、そのユーザーであるをケイディを中心とした物語なので、AIの安全性に警鐘を…なんていうテーマは邪魔だったのかもしれません。
むしろ、幼い女の子が人格を形成する過程で突然に両親を失ってしまい、まともに養育する大人が不在のままAIに感化されていくとどうなるのか…。そういう描写を追求してほしかったです。
SFホラーとしては面白かったし、どうやら続編があるようなので期待しています。
