Stroszek

疑惑のStroszekのネタバレレビュー・内容・結末

疑惑(2018年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

原題"Der Tote im See"、英題"Under Suspicion"。

刑事グレタ・オレールとその部下リサ・ネメス、『凍った湖』で容疑者となった元警官セップ・アホーナーが再登場。セップの妻子を轢き逃げした男が湖で溺死体となって発見された事件で再会する。

グレタの飼い猫ガンディーの安楽死から始まる。『凍った湖』の続編とは知らずに再生したので、ヒロインの顔を観て、「あれ?この人見たことあるな…しかも猫がガンディー?もしかして同一人物?」とだんだん一致していった。正直、『凍った湖』が続編を作るほどの出来ではなかったため、「ははーん、さては、製作陣に刑事グレタのファンがいるな?」と勘繰った。

『凍った湖』は轢き逃げ事件の犯人が分からないまま終わったので、未消化の気分が残った。本作では冒頭でこの事件の顛末が語られる。

真犯人もまったく意外性はない。推理ドラマというよりは、傷ついた者同士の再生の物語という感じだ。

前作は凍てつく雪景色だったのが、本作は緑溢れる映像で目に贅沢をさせてもらった。主演二人の再生を比喩的に表してるのかもしれない。

日本のドラマであれば若くて美人のレズビアンのネメスが脱ぎ要員なのだろうが、そろそろ白髪も目立つ刑事オレールが、ベッドシーンに挑み、黒いブラをつけた綺麗な胸を晒している。己のルッキズムとエイジズムを恥じたくなるような中年女性の描き方であり、しみじみと感じ入った。
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