このレビューはネタバレを含みます
2024年3月 ユーロスペースで
・団地という場所の映画だったと思う。異なる三人の女性の視点から団地にまつわる記憶
が描かれる。遅れて届いた?手紙、写真、ホームビデオ、ボケて来てしまった老人、おばあちゃんの立ち話、民俗資料館あらゆる形で記憶が語られていく。
└「昨日のお昼何食べたか覚えてないや?」「それは縄文人も同じなんじゃない?」なんとなく団地になる前からその場所は人が集まって住む場所である事を運命づけられているような感じ。
・その上で風の音、音楽、ストリートダンスは重要なモチーフだったように思う。まるでこの団地に流れる時間自体の上を漂うようなダンス。花火のシーンではしゃぐことも、その刹那性を含めてある種のダンスのような。
・家の前まで行くけど扉の向こうには誰もいないというモチーフが三度繰り返される。扉の向こうにはもう誰もいないのだけど、扉をノックする側は向こうに誰かが居る事を信じ、何度もノックを繰り返す。