どんとこい侍

波紋のどんとこい侍のネタバレレビュー・内容・結末

波紋(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

2024年4月、WOWOW録画で鑑賞。

死以外にキッチリとした終わりのない感じ…物理的な距離は取れても「逃げられない」人間関係…これが生きてる側の「日常」なのかなと思った。
俳優陣がその日常を演じるのがすごく上手い。実父の介護を押し付けておいて悪びれもせず帰って来てタイミングを伺う旦那、親切そうで怪しくていかにも宗教やってそうな雰囲気の面々、仕事とスイミングで何とか外の世界と接点を持ってバランスを保っていたつもりでも限界だった清掃員、半額イチャモンじじい、仕事早上がりして帰ってきたらスーツのままお菓子ポリポリで内面子供のまま報連相しない息子、ハンデに付け入る隙を与えず妊娠という既成事実まで作ってきた図太い息子の彼女、、、主人公が耐えられずに自分を心配してくれる(ように見せてる)宗教にすがってのめり込んでいくのも仕方ないように感じた🥲‎

最後におしよせた旦那の死、清掃員さんの抱えてた死、亀たちの生、産まれてくる孫…喪服の半襟が赤くなった瞬間に血の通った自分の人生を取り戻したのかな??
○○くんママでもない、介護に時間を奪われることなく、可哀想な夫や嫁候補を連れて祈る妻でもない、未亡人でもない、ただ趣味のフラメンコに没頭し生き生きと出来た時間を。